カーシャンプーを泡立ちでだけで選んではいけない理由

カーシャンプーを泡立ちでだけで選んではいけない理由

洗車時の泡立ち、とても気になりますよね。

カー用品店、Amazonでも洗車用洗剤で最も売れているのは泡立ちをウリにしている商品ばかりでどれも好評価のものが多いようです。

でも本当に泡立ちの量が良い商品ほど洗浄力が高いのでしょうか?

そこで今回は、巷で勘違いされている洗車用洗剤の泡立ちと洗浄力について説明します。これを知れば正しい洗剤の選び方、使い方がしっかりわかります!

中性、アルカリ性、酸性洗剤の違い

酸性・中性・アルカリ性とは?

まず泡立ちと洗浄力の関係を知る前に、中性、アルカリ性、酸性洗剤の基本を簡単に理解しておきましょう。詳細については、過去の記事”酸性・中性・アルカリ性、汚れの原因と性質を理解しよう!”を参考にしてください。

中性洗剤

中性洗剤は、Ph(ピーエイチ)の値が6~8。アルカリ・酸性に比べて刺激が少なく、日常使用している多くの洗剤で使用されています。

これは、洗車用洗剤も中性洗剤が主流で、カー用品店などで手軽に買える商品のほとんどが中性です。

なぜ、中性がよく使用されているのかというと、ボディへの影響も気にすることなく、あらゆるカラーに使用できるためです。

アルカリ性洗剤

アルカリ性洗剤は、Phが11以上の水溶液で弱酸性が8~11の間のものを指します。

鳥のフンやピッチタールなど、油分とたんぱく質を落とすのに有効です。ただし、その分刺激が強いため使用する際は、手袋を付け、洗い残しがないよう注意する必要があります。

酸性洗剤

主にスケール汚れ、水垢落としに有効な酸性洗剤

Phが2以下で弱酸性が3~5です。

汚れを落とす力が強いのですが、その分取り扱いにも注意が必要です。誤った使用をすると変色することがあるため、気軽に扱うのは避けたほうがいいでしょう

カーシャンプーに含まれているもの

洗車を極めるには汚れの性質を極めよう

カーシャンプーを正しく選ぶためには、どういった成分を含んでいるのかも知っておいたほうが良いです。それぞれの成分についても説明するので購入の際に参考にしてください。

潤滑剤

潤滑剤は、洗濯用洗剤などにも含まれる成分で読んで字のごとく、潤滑のために含まれる物質で要は油のことです。

洗車をする際に、なくてはならない成分で、これがないとボディを洗ったときの摩擦を軽減することができず傷がついてしまいます。

そのため、ほとんどのカーシャンプーにはこの潤滑剤が使用されています。

界面活性剤

非イオン界面活性剤と記載されていることがあります。

これもカーシャンプーには欠かせない成分で、泡立ちをよくしてくれる働きがあります。例えば、シャボン玉。泡なのにかんたん割れず、ふわふわと宙を舞い続けますよね?

あれは、界面活性剤が水の表面張力(ひょうめんちょうりょく)を弱くして割れにくくしてくれているからです。

それが、カーシャンプーでも同じことが起きていて、泡立ちに関係しています。

理想の割合と泡立ちで選んではいけない理由

以上で説明した2つの成分のおかげで洗車時の傷を軽減してくれているわけですが、含まれていれば良いというわけではなく、ちゃんとバランス良く含まれているかが傷を予防する上では重要です。

理想の割合は、

  • 潤滑剤6~7
  • 泡立ちが4~3

この割合の具体的がなぜ良いのかについては、イギリスのカーケアメーカーsam’s detailingのSamさんが動画で解説されています。

イギリスのカーケアメーカーsam's detailingのSam

動画はこちら

Samさんのコメントと実験で分かりますが、泡立ちだけではカーシャンプーを選んだ場合、ボディへどういった影響を及ぼすのかが分かりますね。

潤滑剤とのバランスがいかに重要か、泡立ちだけでカーシャンプーを選ぶのではなく、どういった成分が含まれているもかが重要です。

ちなみに、市販されている商品について、どういった割合になっているのかは正直各メーカーに問い合わせるしか把握できる方法がなさそうなので、色々試してみてどれが一番汚れ落ちと滑らかさがあったのかを検証してみるのも最適なカーシャンプーを選ぶ方法としておすすめです。

理想のカーシャンプーとは

汚れが落ちる仕組み

割合については以上で説明した通りですが、実際自分の車にはどういったシャンプーが理想なのか。これが一番気になりますよね。

先に答えをお伝えすると、潤滑剤と泡立ちのバランスと同じくらい重要なのは、何を目的として使用するかということです。

どういった汚れを落としたいのかを明確にすることでしっかりと汚れを落とすことができます。

最後に、どの汚れには、どのタイプを選べば良いのか、できるだけ傷を付けずに洗うためのカーシャンプーの選び方についても紹介します。

ホコリ、かんたんな汚れ落とし

小まめに洗車とメンテナンス(油膜、スケール除去)を行っているのであれば、研磨剤を含まないノーコンパウンドの中性洗剤で十分です。

近くのカー用品店やAmazonで手軽に購入することができます。

鳥のフン、ピッチタール、花粉等の油汚れ

たんぱく質、油分を含む汚れには、アルカリ洗剤がおすすめです。

ただし、アルカリ性の洗剤は汚れを落とす力が強いため、洗い残しがないように気を付けなければなりません。

また、プラスチックにそのまま使用したり、メッキホイールなど加工されているホイールは化学反応を起こし変色することがあります。

そのため、使用したことがない方、自信がない方はプロにお願いするか弱アルカリ性の洗剤から試すなどし、取り扱いに注意しましょう。

水垢、水シミ

水垢、水シミは酸性よりの洗剤が有効です。ついて間もないようであればコンパウド(研磨剤)入りのカーシャンプーを試してみるといいでしょう。

使用する際は、スポンジや洗車用タオルでやさしく洗うようにして、それでも汚れが落ちない場合は、酸性のケミカルを使用するか表面をポリッシャーで削るしか落とすことができません。

酸性ケミカルは、アルカリ性同様、取り扱いに注意が必要です。使ったことがない場合は、プロにお願いすることをおすすめします。

まとめ

カーシャンプーを泡立ちでだけで選んではいけない理由

いかがでしたか?

車になるべく傷を付けず、しっかりと汚れを落とすには、泡立ちだけで選んではいけないということがお分かりいただけたかと思います。

カーシャンプを選ぶときのコツとして、

  • 泡立ちと洗浄力は別で考える
  • 中性、アルカリ性、酸性の特性を生かす
  • 汚れの状態をチェックして洗剤を選ぶ

以上のことを意識することで、傷を最小限に抑えながらも汚れを落とすことができます。(それぞれ、目的に対する具体的な商品については、また別の機会に詳しく解説します。)

今後のカーシャンプー選びに是非参考にしてください。

それでは良いカーライフを!

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