洗車に興味はあれけれど、何で汚れが落ちるのか仕組みまでは理解できていない。
そんな方も多いのではないでしょうか。
洗車をもっと効率的、より完璧にしたいのであれば、洗車の基礎である”汚れが落ちる仕組みと、それぞれの性質”を理解しておくことが大切です。酸性・中性・アルカリ性の性質と汚れの関係についてわかりやすく説明します。
これを理解すれば洗車も上達すること間違いなしです!
目次
酸性・中性・アルカリ性とは?
酸性・中性・アルカリ性とは、水に溶かした時(水溶液)の性質です。
どの値を指すのかは、イオン濃度指数のph、ピーエイチ(昔はペーハーと呼んでいた)指数で判断します。(小学生の理科の時間でリトマス紙を使って実験しましたよね!)
phは0~14まであり、”7を中心として0に近いほど中性”、”14に近いほどアルカリ性”を指します。
ph(イオン濃度指数)
- 0~2=酸性
- 3~5=弱酸性
- 6~8=中性
- 8~11=弱アルカリ性
- 11~=アルカリ性
ちなみに純水は7です。
洗車で使う水に純水がおすすめされる理由は、シミの原因となるアルカリ性であるナトリウム、マグネシウムをほとんど含んでいないためです。
汚れが落ちる仕組み
洗剤に酸性・中性・アルカリ性と3種類があるように、汚れにも酸性・アルカリ性と性質があります。
そして、落とし方も、その性質によって様々です。
過去の記事、”花粉、鳥の糞、雨の放置が塗装を剥がす?その原因と予防対策”でも説明していますが、汚れやシミ・垢には有機質と無機質の汚れがあります。
具体的な例で例えると、
- 有機質は花粉・鳥の糞など、油やたんぱく質汚れは酸性
- 水シミ、水垢などはアルカリ性
の性質を持っているということです。
これらの汚れに対し、その性質は反対の性質を加えることで化学反応を起こし中和させます。
これが汚れを落とすという意味です。
洗車にまつわる酸性・中性・アルカリ性
一般的に市販されている洗車用洗剤は中性で、ボディへの影響を考慮されていること、そして幅広く使用できるよう洗剤の濃度や配合成分が配慮されています。
ちなみに、「同じ洗剤であれば家庭用洗剤でもいいの?」と思われる方もいるかもしれませんが、洗車用洗剤には傷が付きにくいよう泡立ちを考慮していたり、潤滑の面で優れているので、必ず洗車用洗剤を使用しましょう。
酸性洗剤
酸性洗剤は、水シミ(イオンデポジット)・水垢を落とすのに優れています。しかし、取り扱いに注意が必要で塩基・漂白剤を混ぜると有毒ガスを発生させる可能性があります。
また、微量ではありますが、Youtubeで紹介されているスケール除去剤の中にはフッ化水素酸という劇物が含まれており、素手で触ると非常に危険です。
その他、酸性洗剤は鉄、ステンレスを溶かす性質を持っているので、ホイールに使用する際は少し溶液を付けてテストをし、使用できるかどうか事前に確認してください。
誤った使い方をすると黒く変色することがあります。
酸性洗剤は、中性洗剤よりも汚れを落とす力が強い分、取り扱う際は必ず説明をしっかり読んでから使用するようにしましょう。
アルカリ性洗剤
ピッチタールによる油汚れ、鳥の糞や花粉による”たんぱく質”除去に優れているのがアルカリ性洗剤です。
ボディ下部に付着する頑固な固形汚れ、虫の死骸に効果的で汚れを浮き上がらせ分解します。しかし、酸性洗剤同様、高濃度のアルカリ性洗剤は取り扱いに注意が必要です。
特にホイール部分にアルマイト処理を使用している場合は、絶対使用しないようにしましょう。分からない場合は、ディーラー・カー用品店やメーカーに確認してください。
洗車を極めるには汚れの性質を極めよう
車が汚れる原因が様々あるように、その汚れの落とし方も多種多様です。
ボディをいつまでもキレイに保つには、無駄に洗車回数を増やすのではなく、効率的に汚れを落とすことが非常に大切です。
付着している汚れは何か、どういった洗剤を使用することが正しいのか、洗車を極めるためには基礎となる汚れの性質を知ることから学ぶようにしましょう!
まとめ
- 汚れと洗剤には性質がある
- 汚れとは逆の性質を持つ洗剤を使用する
- 高濃度の洗剤を使用するときはテストを必ず行う
いかがでしたか?
今回は、洗車にまつわる酸性・中性・アルカリ性について解説しました。少しでも頭の片隅に入れておくことで必ず洗車に役立つと思います。
車をいつまでも美しく、キレイに乗り続けるたいという方は是非参考にしてみてください。1年後、3年後、5年後の車の状態もきっと違います!
それでは良いカーライフを!
[…] 中性、アルカリ性、酸性洗剤の基本を簡単に理解しておきましょう。詳細については、過去の記事”酸性・中性・アルカリ性、汚れの原因と性質を理解しよう!”を参考にしてください。 […]